2011年5月3日火曜日


放射性物質、核実験の3倍の降下量 専門家「早く沈静化を」

2011.3.25 19:38
東日本大震災の40分後、福島第1原子力発電所を襲った津波のビデオ映像=25日(ロイター)
東日本大震災の40分後、福島第1原子力発電所を襲った津波のビデオ映像=25日(ロイター)
 福島第1原発事故で東京に降り注いだ放射性物質のセシウム137は、最大となった降雨の21~22日に、かつて行われた大気圏内核実験で1年間に降った量の3倍近くに達したことが分かった。
 放射線医学総合研究所の市川龍資元副所長(環境放射能)の資料と、文部科学省の発表データを比較。市川さんは「早く原子炉を冷却し、沈静化させてほしい」と話している。
 市川さんによると、昭和38年に東京で確認された放射性降下物のセシウム137は年間1平方キロメートル当たり52ミリキュリー。換算すると1平方キロメートル当たり1924メガベクレル。
 文科省によると、今月18日以降、東京で降下物として検出したセシウム137は、24時間ごとの値で最大だった21日午前9時~22日午前9時は5300メガベクレルで、38年の1年間の約2・8倍になった。翌日以降は400メガベクレル以下に減少した。